前沢碁盤店 金井静山ギャラリー
 
平田雅峰 -駒作りの風景-

河野月山 -駒作りの風景-



 

駒師 平田雅峰さんによる駒作りの風景をご紹介します。

本稿は、前沢碁盤店様のご厚意により、過去、同ホームページに掲載された記事の転載をご許可いただきましたものです。印刷物をスキャナーにより読み込んだ画像ですので多少荒くなっておりますがご了承ください。 なお、工程の説明文は、平田雅峰さんによるものです。

平田雅峰さんは、彫り駒から始められ、現在では盛り上げ駒にも力を入れらているようです。わたしはこれまで平田さんの彫り駒の素晴らしさに憧れて来ましたが、これからは彫り駒に加え、盛り上げ駒作品のご発展も楽しみにしたいと思います。

 
これは駒木地に字母紙を貼っているところです。正確に形を整えた駒木地に位置ずれの無いよう細心の注意を払いながらの作業です。私の場合、字母紙とは過去の名工の作品を参考にし、自分なりに書き起こしたものを薄紙に写したものです。

 
次に彫る作業です。私の場合、刀を持つ手の位置が独特かもしれません。刀を持つ手に無理な力を入れないようにする工夫からなのですが、彫駒、彫埋駒、盛上駒、それぞれ彫り方を変えます。例えば、彫駒仕上げの駒は印刀を寝かせ気味にして彫ります。文字の縦横、ハライ、トメ等の色々な部分で彫る角度を変えながら文字を表現していきます。表情豊かに彫られた彫駒ならば、決して盛上駒より下のランクの物ではないとご理解願えたら幸いです。

 
駒の完成前、または盛上駒の場合は盛り上げの作業の前に瀬戸玉を使って木地を磨きます。瀬戸磨きによって、木地の表面を引き締め、角を丸めることができます。それにより、指し味と響きが格段に良くなります。ただし、駒の艶が増し派手な印象を与えるため、落ち着いた味わいを表現したい駒の場合には瀬戸磨きは行いません。

 
盛り上げの作業です。使う漆は、木地の色合いや書体の表情により、呂色漆を標準に木地漆、朱合、梨子地漆等を練り合わせた物を使います。一般には呂色漆だけで盛り上げます。落ち着いた黒色の生真面目な表情になります。その他の漆を混ぜることによって、渋さや古色などが表現できます。

 
蒔絵筆、印刀、彫り台、駒銘用彫り台、盛り上げ台、瀬戸玉など駒作りに使う道具です。



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